シネマチップスに憧れて

ジジイになって来て、見た映画を忘れてまた見る、ということが増えてきた。名作ならよい。だが、好きでもない映画は大抵忘れているので、半分以上見てからようやく気がつくことがある。それを防ぐために、自分のための映画備忘録である。採点もしたが、これは単純にもう一度見る価値があるかどうか、という個人的な指標でしかない。だから総ての記事がネタバレ含む。未見の人は読まないように。

逆転無罪 オールド・ボーイ 2013年/アメリカ/104分/30

オールド・ボーイ|映画|WOWOWオンライン

 

ほとんどは劇場ではなく、自宅の未だにブラウン管のテレビで見ている。支えてくれているのはwowow。もう20年以上は契約してるな。
ということで、映像の素晴らしさとか音響の迫力、なんかは映画館で見るよりも全くもって劣っている。実はもう十年以上前に自宅にサラウンドシステムを組んで、少なくとも音響に関しては迫力満点の環境で見ていたのだが、時々強権を発動する我が家の嫁が、後ろから音が聞こえてコワイ、などという全くもって理不尽な理由によって解体させられた。
全く夫の趣味に理解を示さない最悪な嫁ではあるが、愛しちゃッてるんだから仕方ない。逃げられたら明日の朝御飯も食べられない。ということで涙を飲んで仰せに従った。

「何者かの手で20年にも及ぶ理不尽な監禁生活を強いられ、復讐心に燃える主人公と、彼を待ち受けるさらなる驚愕の真実を、不条理サスペンス仕立てで衝撃的に描く。」というwowowの紹介文の通り。全くその通りの映画。
あとは超映画批評の批評を読んだら、総て終り。

原作は日本らしいが、とにかく暗い。最初はそりゃもう謎の監禁された主人公に感情移入するが、イジメた復讐にあってたと知り、苛められっこだった自分は、そこで総て逆転無罪。感情が逆に入って、主人公へのイタブリが甘いとすら思う。おまけに「衝撃」の復讐が実に甘い。気持ちは分らなくもないが、相手がそんなこと気にしない変態やったら、どうすんのよ。そんなに決定的かなあ。やるなら徹底的にやれやって思う。唇引きちぎらせろよ。

あり得ない設定だらけのご都合だけで進むバカ映画だが、ノンストップで見ることができることはできる。でもまあ、もう二度と見たくないね。